日本仏教の流れ③

末法の世の危機の中から 平安時代も末期に入ると、一つの特徴的な考え方が生まれました。 仏教が衰えると言う予言的な思想が、貴族・庶民の間に色濃く漂い始めたのです。 末法思想とは 仏教の歴史観ともいうべきもので、3つに分かれます。 1、正法 釈尊の没後千年は正しい仏教が伝えられ、修行すればその高価が現れる時期。 2、像法 その後の千年は仏教の教え場残っているが、教えに従って修行しても…

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日本仏教の流れ② 鎮護国家の奈良仏教

奈良時代に入ると、仏教は最盛期を迎えます。 しかし仏教そのものとしての発展ではありませんでした。 仏教は国家の保護のもと、国家統治の方法として利用され国家の支配下に置かれたからです。 その最高潮が聖武天皇の時代です。 全国の国ごとに官立の国分寺(総国分寺が東大寺)が建立されました。 僧侶も国家公務員として扱われたのです。 そして、仏教教義の研究が行われました。 その中心的な存在が当…

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日本仏教の流れ①

釈迦が教えを説いていた時代には、宗派と言うものはありませんでした。 釈迦の教えそのものが全てだったからです。 しかし釈迦入滅後、時代が下るにしたがって戒律や教義に対する解釈の違いが増えてきます。 そのため仏教は20近くのグループに分かれていったのです。 これが部派仏教と言われるものです。 これらはやがて小乗仏教・大乗仏教の二つの大きな流れにまとまっていきます。 中国に伝えられた仏教は…

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